レーシックの前には適性検査


レーシックの前には適性検査ブログ:14-9-03


ワールドカップの日本代表を応援するため、
父がはちまきを買ってきた。

父はそのはちまきを締め、
日本酒を片手にテレビの前を陣取っている。

「こういうのはな、団結が必要なんだ。気持ちで勝負だ。ここに味方がいるぞ!」

あきれるあたしたち家族をそっちのけに
父は大声で選手と一緒にボールを追っていた。

それを機に孫である、
あたしの娘のトレーニング会にも
父ははちまき姿で登場した。
周囲のくすくす笑う声もなんのその…

娘も祖父の必要以上の応援に少し気恥ずかしげに、
もじもじしている様子。

熱い応援も功を奏すことはなく、
徒競走では、思いっきり転んでしまい
結果はびりから二番目だった。

そんな折、
父の母親である
あたしの祖母が認知症の症状がひどくなり、
施設に入院することとなった。

九十歳に近い祖母は家族の顔はすっかり忘れ、
孫であるあたしのことはもちろん、
自分が産んだむすこのこともおぼろげになっていた。

祖母の入院する施設に父とあたしで会いに行った。
父の顔を見ても、恭しくお辞儀をするだけの祖母。

父は何と声をかけたらよいか迷っているようだった。
無言の時間がどれだけ続いただろう…

父は自分の汚れたズボンのポケットから
例のはちまきを取り出した。
そして、そっと、祖母の真っ白な頭に巻いてやった。

「気持ちで勝負だよ、母ちゃん。
ここに味方がいるぞ。家族はいつでも母ちゃんの味方なんだよ!」

そう、声をかける父の目には涙がにじんでいた。
あたしは後ろで声を押し殺して泣いた。

祖母はやわらかく微笑んで、そのはちまきを触っていた。



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